浅草の銭湯は熱い話!

下町の銭湯好き

下町浅草には、銭湯(しかも熱い!)好きが多い。

私の住む下町には、銭湯好きが多い。かく言う私もそのひとりではあるが、最近は、もっぱらジムの風呂が銭湯がわりである。私が通うジムは、同じ建物にあるスーパー銭湯と経営が同じなので、サウナがついた、なかなか立派な風呂が併設されている。風呂だけを利用するために会員になっている方も少なくない。朝のロッカールームには、朝風呂を楽しむお年寄りが集まるのだが、挨拶は天気と風呂の温度である。

「今日は何度だい?」
「ぬるいっすよ、40度でしたね」
「なんだよ、そんなんじゃ風邪ひぃちまうなぁ」

なんて会話が毎朝聞かれるのだ。

下町育ちは熱いのが好き

だいたい下町育ちは熱い風呂好きだ。

実は私も、ぬるいのは苦手だ。子どもの頃は、くそ熱い風呂で100数えるまでだしてもらえず、親と風呂に入るのが苦痛でしかたなかったが、今となってはぬるい風呂に文句をいううるさい爺いのひとりだ。父親の大リーグ養成ギブスなみの特訓のおかげだが、今時そんなことをしようものなら幼児虐待で児童相談所の出番になりかねない。

だいたい40度になると、我慢ができず「ぬるい」と文句がではじめる。ところが、熱いのが苦手な方もいて、そういう方は42度になると文句をいう。41度ならどこからも文句がこないのだが、それがなかなか難しいようだ。口うるさい下町のじじい「熱いの、温いの」と文句を言われるスタッフも気の毒である。

浅草の銭湯

こういう風呂があるせいか、ここ数年で浅草の銭湯も減りつつある。

数年前、浅草のど真ん中に蛇骨湯という温泉がでる公衆浴場があったのだが、令和1年5月に惜しまれながらも閉店してしまった。私がよく通った武の湯という、なんの変哲も無いのだが、居心地が良い銭湯も閉めてしまった。それでも、まだまだ下町では銭湯を楽しめる。

最近話題によくあがる観音裏というエリアがある。このエリアは住宅地でもあるので、銭湯がまだいくつか残っている。コロナ前は、外国人の観光客を見かけることもあった。せっかくなので、いくつか紹介しておこう。

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曙湯

レトロな外観は外国人観光客にも人気の銭湯だ。宮作りの銭湯で、脱衣場の天井も趣がある。ここはとにかく熱いので有名である。関西育ちの友人はもれなく、熱くて入れないという。入り口に藤棚があり、5月に咲く花を土地の人は楽しみしている。

定休日:第1・第3金曜
曙湯(東京銭湯マップ) 
〒111-0032 東京都台東区浅草4-17-1  GoogleMap

鶴の湯

ミストサウナやラドン湯などもあり、バラエティ感はちょっとしたスーパー銭湯である。少し奥まってしまうが、フラフラと浅草散歩をした折り返しだと思えば、ちょうど良い距離である。

定休日:木曜
鶴の湯(東京銭湯マップ) 
〒111-0032 東京都台東区浅草5-48-4  GoogleMap

鶴の湯の入り口

アクアプレイス旭

土地の人は旭湯と言う人が多いと思う。こちらも湯の種類が多い。電気風呂、ジェットバスもある。変わり湯があるのも楽しみのひとつだ。有料だがサウナもある。

定休日:火曜日
アクアプレイス旭(東京銭湯マップ) 
〒111-0032 東京都台東区浅草5-10-10  GoogleMap

アクアプレイス旭の入り口

住所が浅草の銭湯をあげたが、少し脚を伸ばせば、まだまだ良い銭湯がたくさんあるのが、下町の良いところだ。銭湯の休みは、持ち回りなので、だいたいどこかで入ることができる。暑い夏の日にひとっ風呂浴びて、近くの店で冷えたビールやスパークリングワインを開けるのは極上の楽しみである。ここでいうところの銭湯は、「一般公衆浴場」といわれ、誰もが使えるように料金なども押さえられている。ワンコインで楽しめる娯楽ともいえる。一方、土地の人が日々使う銭湯であり、銭湯のマナーというのもあるので、くれぐれもそこだけは気をつけてほしい。どの銭湯もタオルのセットも売っているので、思いつきで飛び込んでも大丈夫だ。いつもの浅草の観光に飽きた方は是非、下町の銭湯を楽しんでみてはどうだろう。

浅草の銭湯・鶴の湯の湯上りに一杯
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