ババ抜きに参加するのはやめましょう

先日、ある飲食店の経営者の方と話していたときに、こう言われました。
「先生は堅すぎる」
その方が言うには、保健所による飲食店営業許可の立ち会いが終わったら、都合の良い間取りや配置に直すというのです。そんなことはどこの店もやっているというのがその方の主張です。

「赤信号みんなで渡れば怖くない」
「他の人がやってるのだから、自分も、、」という意識が根底にある。
でもやり玉にあがるのはその中の一人です。残りの人は慌てて襟を立て、
「私はやってません」
言い始めます。
そのやり玉にあがるのは誰か?
もしかするとあなたかもしれません。
保健所から営業停止をうけた方、税務署からしっかり追徴金をとられた方、
そういう人に限って、運が悪かったと言います。本当にそうでしょうか?

ババ抜きでババをひいたのと同じ?
でもよく考えてみてください。
世の中にはババを引かない人もいるのです。
そうです、ババ抜きに参加しなければいいのです。

昨年から企業がおこした大きな事故や事件が勃発しています。

・旭化成建材による杭打ちデータの改ざん
長野県軽井沢町のスキーバス転落事故
・産廃業者によるビーフカツ横流し事件

振り返ってみると、すべて企業のコンプライス違反が原因です。倫理観のないどうしようもない企業だと言ってしまうのは簡単です。しかし、どの事件でもこれらが氷山の一角ではないかという報道がされます。つまり自分だけじゃないからと、ババ抜きに参加しているのです。

法律というのは、堅苦しいものです。面倒くさい手続、それなりに費用もかかります。
しかし、自分の身を守ってくれるのもやはり法律なのです。

もし何かしらすべきことをしていないと思いつくものがあるであれば、今からでも遅くありません。せっかく軌道にのった今こそやっておくべきです。
引かなくて良いジョーカーをひかないためにする。それこそが企業がとるべきリスク管理の基本です。

大江戸国際行政書士事務所
http://www.edopolis.jp

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